料理の憂鬱/森の猫
 
料理は嫌いではない
むしろ好きなほうだ

ゆっくりと作った品々を
家族がおいしそうに
食べている様は小気味いい

だが
作るのが苦しいときもある
そんなときは
台所に座り込む

しばし
気を静め
やおら 焼酎で元気付け

えいっと
包丁を持つ

のろのろとした動き
決まったメニューなのに
進まない

料理って 以外と脳を使うのだ

娘に知恵をもらった
”やる気の無いときは、一品減らす!”

当たり前のことなのだが、
今日はこのメニューと決めた
あたしの頭には思いつかないことだった

さて
今日も、
一品減らした
料理が並んだ

明日はちゃんと作るからね

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