そして彼女は全ての夜に向けて祈った/テシノ
 
いなもんなんですが
あなたはどうにも体が大きい
物理的な問題がねぇ
布団部屋でもいいんだ、と煙草吸いは泣きついた
土蜘蛛のスペースを少しつめる事はできないだろうか?
すみませんが、と蟻は首を振った
わりとぎりぎりっす

ああどうしてなのかな
怯えながら眠りに落ちる寸前で煙草吸いは考える
俺はそんなに悪者なのかな
そんなに悪い事をしたのかな
あなたが悪いわけじゃないの
昔付き合っていた女の
去り際の言葉が蘇る
ただ、世界中の人があなたの事を嫌いなの
皆が嫌うあなたの事を
私が好きだとおかしいでしょう?

夜の闇の中に一軒の店が光っていた
コーヒーハウス/スモー
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