教育/
古月
幸い
私たち一人ぶんの空洞と
それを支える立派な外骨
喩えれば愛らしく可愛い舌の在るべきに
奥深く続く快きには臥せる
咀嚼の姿が見えていない
曖昧な自己愛の愛を隠して笑う
生まれていれば丁度娘くらいの年の頃と
這い出しては眺める女の醜い部分
腹を満たす
愚図の顔をして恥ずかしげもなく
正常な神経に立ち昇る陽炎
放射光に焼きついた天秤型の影は
鳥だ
石畳の広場を埋める雨音降りしきる午後
雲はなく空は何処までも青い
千切れて舞い上がる旗が
顔を覆う
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