時を見つめていたピアノ/こめ
 
から風に乗っかって

そのままモンスーンにも乗っかって

世界を1台のピアノが包みこむ

孤独には勇気を与え

怒りには優しさを

せつなさには和らぎを

そんな音楽は人々は魅了した

ただ一度だけしか奏でられなかったけれども

それでも良かったらしい

最後にみんなに聞いて貰えたからと言って

その世界に一台しかないピアノは

うごかなくなった

だから僕はゆっくりとピアノの蓋を閉め鍵をかけ

何処までも続く青い空に

鍵を投げ込んだんだ


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