恋雨/一条 はるな
 


すこしずつアスファルトを
黒く塗りつぶしてゆく雨に
みとれているうちに
めちゃくちゃに濡れて帰れなくなった


コンビニの明かりがやけにまぶしくて
美しいことばだけで心を飾りたくなる


メールはまだ送れないまま
悴んだ指先が痛い
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