一握/ウデラコウ
から抜け出せなくなって
君のちからづよいトコが 愛おしいのに
まだ酷く ソレを受け入れるのを躊躇してる
全て話して無防備になったら 何も纏ってないあたしを
君は優しく包んでくれるのかしら
この世の崩壊を 知ってしまったあたしは
おこがましくも 抱きしめて欲しいと 願ってしまうのよ
風が僅かに冷たくなって 波音と潮風もすこし痛くなって
そうやってまた 姫が眠りにつくから
一握りでもいいから 静かに
君との幸せを ゆっくりと集めていきたいと
両手に残った砂粒を眺めながら
波音と海風の合間に 君があたしを呼ぶ声に
音もなく 涙を流すのよ
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