atoz(omit root)/鎖骨
 


四半世紀を懸けて架けた橋を壊してしまってよ


窓際に並べたコーク
牛乳に入れて飲むんだ
ぼくだけが加速していくの
倦怠を等分に切り分ける時計の中で


裸電球にかけてあげる、
傘をつくっているところ
感情を糸にして、寄せて
目の細かな網の
光熱に溶ける更紗の


秒の、小数点以下三桁の
足取りまで追い駆ける
相対する半球の季節まで輸入できる時代
それを当然だと思い込める感覚
ぼくには分からない
きみらは、恋人役を幾らで買い入れたの?
それとも売ってしまった?
ぼくには分からない
突き抜けてもいけない裏側の事情まで
舌を這わせて喜んで

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