アンチテーゼ/
津島
ここは主成分すら不確かな路地裏
行く宛のない罵倒をのせて唾を吐けば
憐れなほどに幸福を願った夜がちらつく
這えば、飾りのメロドラマ
血管のなかを駆けずり回る
負け犬の性、シュプレヒコール
能動的であればこの意味さえ失う
結果としての感慨なら潰すことも出来ないだろ
痛みの伴う朝焼けを背にして
今、我々は鮮やかに欺くことを誓う
戻る
編
削
Point
(1)