静寂の色/
ユメミ リル
つめたいあめに濡れて
君の顔が視えない
明日の
行く先が
滲んで
傷みの場所すら
あいまいなのに
どうしても
なんて云えない
やさしさがくれた疵を
抱 き 締 め る
み た い に
君の名前を 刻 む
あたしが 消えない よう に
静寂の色を
おとして
飛び立てる 瞬間まで
遠くに君を
感じながら
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