オクトパス・ガーデニング/ざんざか雨とさざんか/
海里
彼女百合と書いて
ひめゆりと読むように
彼雨は
ひさめと読んでください
迷走する風力
台風に煽られて
ざんざか雨が降っています
金木犀の封印は解かれました
次に開かれるのはさざんかです
待っていましょう
大風呂敷を
いみじくも目路の限り広げて
どちらの花も
咲き始めたその瞬間から
花や
花びらが
散り零れるものですから
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