空は泣いてなどいない/
たちばなまこと
だい?
下ろした根をひきとって
旅に出ようとしているの?」
わたしは泣かない
いつか来る終わりが
せめて 遠ざかるように
からだを細らせながら
祈っているだけ
あなた
わたし
だれか
いいえ わたしが
プラットホームで
かなしい色をして
雨の日は
不安を浮かべて
子どもが泣く
泣き疲れて眠る
わたしは空を突き刺し
それからはもう
からだをまかせて
雨のひとになる
傘はささずに
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