ひまわり/透明な魚
思う
すっかりと日は暮れて
車のライトが道を照らす
雪がちらちら降っている
バックミラーに写る変え忘れた造花が一輪
雪の景色で笑っている
夏に
あなたに会えた夏に飾ったひまわりが
雪の中でダンスしてる
「わたし」は「あなた」にとどいているのかな
沢山のテールランプが
一つの道の中で揺らめいている
週末も終わって
わたしはわたしに帰っていく
枯れないひまわりが雪の中で咲いている
夏の煌く出会いを称えたままいつまでも微笑んでいる
わたしは思い出に生きる哀れな小鳥
ちいさきままに愛を称えて
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