深緑/フミタケ
け人に譲り
拝殿を眺める。
埃ひとつないそこには沢山のお神酒
奥には御神饌
お米
お水
塩
酒
野菜
果物
その向こうの開かずの扉の先には
神様がいて
ここが宇宙船なんだってことに気付くんだって
授与所でご由緒書きとお守りを求める
やさしそうな笑顔の、白い袴をはいた新人の60代の神職が一瞬見せる
厳しい気配
それはむしろ人間社会の生々しさを感じさせる
溢れ出した何かは去り
夏の日差しが、肌に帰ってきて
ジャリジャリと歩く
昨日ふと思ったのは
自分はいつも車を運転しているか、電車に乗っているか、アスファルトを歩い
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