Intersection -夏-/あやさめ
 
人形たち
彼らの声とよく似た色のついた行進をしている
向こうの塀から次々と現れては次の塀の前で消えて
種々のボールだけ残していくので

躊躇して足を置いていく慎重なスクーター
自転車の形をして割り込んだ電気信号も次の赤で止まる

 気温の下がらない地面から上空までのスケールの中で
 手旗信号を再開した地点からもう一度始める
 全ての循環を気にしないで列は動きを制限していく
 多かれ少なかれ友人たちはみな右から左へ


時間は気にしないで分針だけ気にして
上から下へあくびの中で数えられる
ここが少し下がった視線の高さで
椅子に同化した右手が不規則に動いている

 眠らない昼も朝も夜もその次の角を曲がっては
 踏み出した次の秒でカウントが増えるステージが始まっている


太陽はどこまでも沈みようがないので
椅子と同化して溶けていきそうな
消えていきそうな
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