「名」馬列伝(10) ナリタハヤブサ/角田寿星
その年の帝王賞は、やや小粒ではあったが、面白いメンバーが揃った。
1番人気の昨年の年度代表馬ダイコウガルダン、2番人気の売出し中だったハシルショウグンが、中央からの3頭を迎え撃つ図式だった。
当時の連勝記録を持っていた上山チャンピオン、スルガスペインにも期待が寄せられていた。
人気がなかったとはいえ、中央の3頭もなかなかの面子だった。
重賞勝ちを含む3連勝中の上り馬、ラシアンゴールド。
昨年5歳になり本格化し、渋い走りを見せるマンジュデンカブト。
そして、彼。
彼らはウィンターS、フェブラリーHと、近走の重賞でともに1〜3着を分けあった。
当時のこの時点で、ダートでいちばんよく
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