コーヒーの染み、紙の上の 年月の染み、髪の上で震えるそれぞれの光輪 なにもないこと あるようだったけどなかったこと なにもないなにもないなにもないなにもない 焦燥だけの日々 ふたつのまっさらな思想と ふたりのまっさおな約束は 遠い日の夏のアスファルトに染みになって残った 高いところから落とされた鳥の糞のように 明日もきっと息苦しい暑さだから 打ち水を見にゆきましょうよ あの子たちのところまで アスファルトの坂を上って