縛られる/あぐり
 
まるでこれはどうしようもなく現実の呼吸で
(おかあさん あなたのきれいすぎるえみのようだ)

雨水が垂れてくると
頬が感じたそれは
わたしの横でずっとわたしを、わたしだけを、わたしのわたしのわたしだけを
見つめていたあなたの柔らかく冷たい
体液、だった。

金縛りにあったという
それは
縛られる意識であった
感じてる 痛み(いたみ)
どうしようもなくまだ生きている




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