土曜の夕暮れ/……とある蛙
 
夕暮れ

みんな家路に帰ろうと
一人ぐずぐず
オニのまま
悔しいままで
夕日を睨み

そのまま暮れて薄暗く
ぽつりぽつりと街灯が
道をぼんやり照らす頃
オニも泣き顔拭かぬまま
やさしい家路に着くのです。



傘のついた電球が
もちろん木の電信柱
その回りは明るいが
グラデュエーションある暗闇

街灯に蛾が集まって
存在感のある暗闇
暗闇の中にいろいろな
ものが本当は生きている。
街中の夜に本当の闇がある。

だれかがほくそ笑んでるか。
それが子供の世界では
普通のことでありました。
暗闇はとても怖いもの
夜は早く眠るのです。
みな
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