晩夏シンドローム/
あぐり
腫れ上がるまぶたをつつけば海がくる きみの愛した色は群青
絹色の裸足をさらう波音は ぼくらの意味さえ落ち着かなくする
「殺してよ」笑うきみの眩しさに 入道雲、雷を呼べ
紅林檎わたあめひよこ金魚すくい 花火を見上げるショートカット
踊ってる雨音の下、傘ささず 透けたシャツを隠しもせず
風鈴はぼくの代わりにきみを呼び ペデュキア塗りつつ生返事
夕焼けに吸い込まれてる雲を見て そろそろ終わりだ夏もぼくらも
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