秋がゆく/
吉岡ペペロ
バスが過ぎる
その排気ガスの匂いが薄まると
またキンモクセイの香が戻ってきた
田畑が刈られるのを待っている
風がやむと時間がとまっている
ひかりが雲が空をぼかしている
建物の優しい影が見つめている
バスが過ぎる
その排気ガスの匂いが薄まると
またキンモクセイの香が戻ってきた
戻る
編
削
Point
(6)