小さい生き物/mac
今日のネコ子さんはタンスの上
お気に入りの布団はぐしゃぐしゃにされ
かなり機嫌が悪い
今日は祭りで親戚の子達が来ているのだ
人嫌いではないが子供はなんせ
せわしなく騒がしい
「ごめんねえ、ネコ子さん。」
「・・・・・」
「じいちゃんが子供らを縁日に連れて行ったから
しばらくは静かだよ。」
「わたしゃヒゲを触られるのだけは嫌なんだよ。」
「子供は加減がないからねえ。」
「ひとつ残っているね。」
ネコ子さんはふすまの向こうの寝息を聞き取ったようだ
「洋子姉の赤ちゃんだよ。まだ小さくて寝てばかりだから
ヒゲは触られないだろう。」
ネコ子
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)