秋の夢/ミツバチ
いつか夢を見ました
キンモクセイの香る
穏やかな季節で
私は大好きな貴方と
肌の触れ合いを
望んでおりました
貴方は悪戯に
耳元で囁いては
無邪気に笑い
何とも言えず私は幸せで
この日々が
永遠に続くことを
心から願っておりました
ですが
夢から覚めた私は
目の前の現実を受け入れられずに
悲しみを抱え込み
泣いていたのです
貴方が忘れられず
もう一度
夢の続きを望んでも
意地悪な時間は
知らんぷりを
決め込んで
散りゆく葉のように
大好きな貴方と季節を連れて
私の元から
去って行きました
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