混濁する変質のミックス、鼓膜を欠く蛇の剥き身からの血液の模様/ホロウ・シカエルボク
 






精神の欠片の中に迷い込んだ羽虫が悪いものを喰って死んだ、そいつの死骸がだんだんと腐って嫌な臭いをそこらに立ち上らせ…朝を二度迎えた後でなにもなかったみたいにそれは消えた
臭いの終わった死体は静かに、体躯を分解され、7日目の夜に忘れたように消えた、だけど流れた体液がその場に洩れたインクのようなしみを作って…渇いた血のように突っ張った痛みが長く続いた
眠り、という概念が冗談みたいに思えるような幾日かが過ぎ去ったあとで、あまり歓迎できない光が目の端にちらつくのを見ていた祝日、てのひらは微弱な電流に触れたように短く震え…まるであてのない思念のように
洗面台の端に両手を乗せて焦
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