太陽の予告/吉岡ペペロ
 
融け合わない哀しみは

幸せを幻のように遠ざける

歩道にこぼれている優しい光に

薄い肉のような影が散っている

あなたからのメールに

意地になって返信している

僕のわがままばかりを批難している

あなたを理屈で抑えようとしている

どうでもよくなってくる

カッコ悪いな、とは気づいている

秋の陽射しに影をあそばしている

孤独でもないのに

孤独なふりをして

僕はあなたと別れようと決めていた
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