冷めた熱の行方/三奈
リー』から私を追いだしたのは、君だった。
私はただ、拗ねた子供みたいに膝を抱えて
現実から目を背けていただけだったね。
近づく努力をするなんて発想は、頭の中に微塵もなかった。
「了解しました。登録します」
携帯を閉じてどん、とベットにダイブする。
小さな埃が、勢いよく天へ舞い上がるのが見えた。
返した返事。負けず劣らず、短い一文。
でも、気に入ってる絵文字を何個か選んで、できるだけ明るく仕上げた。
返事があったのは、数分後。
そこに書いてあった
「ありがとう」
の文字が、やけに心を刺激した。
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