蛙は帰る/ブライアン
午後6時、早々に暗くなった道を
蛙は横断する。
警戒するヘッドライトはまだ十分な距離がある。
1918年、食用に連れてこられた
彼らの祖先は、食べられることよりも、
食べることにその力を発揮する。
2006年、特定外来種に認定される栄誉を得たが、
彼らがそれを喜んでいるそぶりはない。
闇に響く低い声は、
巨大な夜の主の出現を暗示する。
輪郭が完全に失われると、
地を這うような声は、反響と共鳴を繰り返し
発せられた場所を失う。
-共鳴を聞き取り、反響を語る-
再び、その声が蛙の元に戻ったのは、
十分な距離と思われた車のヘッドライト、
1769年に発
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