製氷器。午前1時。/あぐり
 
赤。夜と赤。夜は、赤。だから、青く見える、のだよ。多分。そうしていても、タイプ、ライターは、うるさい。もう舌まで、カタカタ。伝染。震えて、いた、のは僕だけではない、の。誰かの発する、空気。指の形。タイプ、ライター。止まれ、止まれ。もう少し鳴って、いて。製氷器を震えさせて、僕の心、の、灰、の、水。が、落ちていく。これが運命、の例。目に見えた。要らない、もの。感情に関係なく、落とされ、ていく。それは、1つ残らず、僕の心、であったもの。流れず、落ちる。落ちる、感情に落ちていく感情。心の、元栓が、まだ凍てついて、いないから、午前1時、を多分過ぎていても、製氷器の上に落ちて、いく。そして、製氷器から、落とさ
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