何かがはじけたとしたら、それはきっと泡だ/相田 九龍
象が楽しげにリズムを刻む
涙を流しながら
体を揺らし
少女はあなたに言うのだ
「彼にはあなたが思うような強さや弱さや意味や価値はないのよ 客観的に見て」
象が楽しげにリズムを刻む
涙を流しながら
「彼には彼が思うような強さや弱さや意味や価値はないのよ 客観的に見て
それは彼が彼の中で作り出し、彼にしか見えないものなの 客観的に見て」
象が楽しげにリズムを刻む
涙を流しながら
「だからそれはこの世界に無いも同然のものなのよ 客観的に見て」
象が楽しげにリズムを刻む
涙を流しながら
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