あさい眠りの/orchid/
月乃助
ら
落ちていく眠りに 揺り起こされ、
「 わたしを 買ってくれるのですか 」
その値に恐れをなすものたちに
それでも、優しく笑いかける
始まりは永劫の楽しみ か ひと夜の遊び
新たな部屋の明かりを胸に焦がれ
幸(さち) それだけをのぞみながら
狭い棚の上に膝をかかえる夜は、
またくる 浅い眠りの小さなベッド に 流れる
乾いた香りのない 蘭のしずくは、
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