あいまいな秋の地平線/within
夕立/突然の豪雨と雷鳴が轟いた
それは子宮の中で聴いた母の心音のような気がした
時折、去来する淋しさは冥府からの呼び声に思え
無言で空を見上げると、大きな穴が開いていた
依りかかって生きているから失うことが怖くて
周りは親になっていくけど
僕はいつまでも子のままで
ん、俺は立ち止まらんよ/なんて言ってみたいから
そろそろ立ち上がろうか/つまずいたからって
いつまでも寝そべってばかりはいられない
がらんどうになった=空っぽのただの入れ子の肉塊を
偲び続ける
小さな奈落に落ちてしまって、歪んだ苦面/渋面で
小さな挫折をあと何度繰り返せばいいのか
もう終わりにしないか
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