ランチスポット/草野大悟
 
おいで
ほら、
ここだ

ちかくに
音無し瀧がおち、
とおくで
水晶のぶつかる音のする
あの、
ふたりの隠れ家だ


歯ぎしりしながら
霧のなかを
微笑むあなたの
はじける笑いが輝いた
ふたりの秘密だ


うす水色のミストにつつまれた「ここ」は、
おそらく、
だれも、
捜し当てることはできないけれど、
ごうごうと
砕け散る水のようなものが、
いまも、
音無し瀧の方から
聞こえてくる

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