竦みあがった鉄塔/KETIPA
からからに吹いた笛のさきに
荒地と耕地が立ちすくんでいる
とまれ ベドウィンが考えるのはただ
昨日牛を売らなくてもよかった という
後悔に似て非なる かん/そうでしかない
聞いたことのない音が混ざっている
彼らには音楽という概念が無い
はるか西欧ではそれは
ピアノソナタというのだがそれらの音楽は
蒸気を全て吹き飛ばす羽音
からすれば単なる/きょうざつおん/を越えていない
音楽という概念をもとう とする
という発想自体 が存在しない いらないんだよ
全く逆方向に進む
(太陽光に導かれているような)集団がいたが
彼ら:ベドウィンの目ではそれらの表情すら
そ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)