m u s i c a/李伍 翔
私は確かに
あの場所にいたんだ……。
耳が張り裂けそうなくらいの拍手と
目が眩みそうになる照明の中に。
ひとつの 音を
ひとつの 心を
繋いで
絡ませて
和に
倍に
ひとつ を 大きくさせてゆく
あの、不思議な空間に
私は
いたことがある。
そこで私は
うわべだけの繋がりを
認めたくないと
必死に なっていた……
彼女たちは
気づいていなかったみたいだけれど。
嗚呼、
至福の 時。
すれ違っても
この 音 は
ひとつ を
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