「白昼夢」/Leaf
君が僕の耳元で
羽音を聴かせた
手の中に捕まえた小さな心
ぶうんぶうん、と
何をしているのか尋ねたけど
机に向かっている僕らは
まだ夢の中にいるんだね
あの時の後悔は消えないまま
音も無く消えた
君が僕の耳元で聴かせた羽音は
何だったんだろうね
何だったんだろうな
顔色一つ変えずに
再び受け入れた君の
無機質な部屋の本棚は
アーガイルの生地で
覆われていた
隠さざるを得ない空白なんてもの
無知なままで居る気楽さを手に
いつまで見続けるんだろうね
白昼夢
僅かな時の安らぎですら
残像として君は悪戯に居続ける
ハッと目覚めた僕は
ぼさぼさの頭掻きながら
再びコーヒーミルクの渦を見続けた
あれは何だったんだろうな?
白ばむ昼間に観た夢
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