潰れた家は、私で/番田 
 
優雅なるひとときを思う
俺は
全てをシュレッダーにかけた
純白のコインを
手にしていた 苦悩に

暗闇を任せながら
生きる不自由が
味を占めた 地の底で
存在する
怠惰などないのだろう 忘却の果てに
手にする超越など

追わず 閉じこめられた
僕で、一生を終える
ゲームセンターで遊ぶことに憧れ、僕は
僕の、歌曲を歌いながら
なおも生きていく
人がいた 破壊した
会社の中

極秘資料を
整理させられている 早朝の
言葉を無視して 楽しみに
社長をこらしている



カラオケボックスの
端っこで揺れる 完全体を通り抜け
川のせせらぎに耳の白い
電気椅子で 一瞬で、僕が消え失せるように



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