さようなら、ボクの救世主。。。/Lily of the valley
『愛』と言う名のエゴで、ずっと彼女を縛り付けていた。
この世から、解き放つことをしてあげられなかった。
彼女が亡くなってから、三年半。
ボクの髪は伸びつづけ、思いは強くなっていった。
周りを見ることもなくなり、他人との交流を避けるようになっていった。
それを後悔したことなど、これまでには一度もなかった。
だけど、それでは彼女は喜ばない。
そう思うようになった。
いつまでも立ち止まったままではいられない。
そう思えるようにもなった。
ボクはこれまで、彼女の人生を生きてきた。
でもそれは、ボクの彼女へ対する思いを強くしてしまった。
妹のようで、親友のようで、恋人のようだった、大
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