2009/8/30/鎖骨
 


達したらお終い
ふりかえることもできないままで
それぞれに意識は夜霧のただなかへ
(放り込まれる)

わたしもあなたもどちらともが社会性を失くして
ずぶ濡れて情けないふたつの肉塊へ
そうした小景に降るものとその匂い
記憶の黴になって
いつまでも
苛むだろう
よわさつたなさみじめさ
ひとりだちできない人間がいる意味
ここにある存在意義
そんざいいぎ



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