四行詩四態 <4>/nonya
 

「惑」


GPSも届かない生暖かい闇の中で

使い古した答えを隠し持ったまま

手探りで小洒落た出口を探している

近視で早合点でメタボな僕の気泡




「星」


勝手に名前をつけられた

夜空の虫喰い穴は

願われても 恨まれても

変わらずそこにある




「直」


外角につれなく逃げる思わせぶりも

内角をするどく抉る痩せ我慢も

膝元にこずるく落ちる愛想笑いも

渾身の直球があればこそ活きる




「列」


薄め合ったり溶かし合ったりしながら

安堵と引き替えに点は列になってしまう

できることならそんな列を斜に眺める

依怙地で偏屈な点であり続けたいのだが



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