Ξ/唐草フウ
川は流れる
四季がめぐるように
花のしずくは落ち
あらたに芽吹くときも
唯ぼんやりみていても
まよいごとに刻まれていても
その音は捕えることのできない
川は流れる
もえて煙るような夏の凪ぎに
わたしひとり
流れだけをただ眺め
おなじ方向へ
みな同じ所へ
「だからさみしくないね」
回転しているのに
直線へとつなげていくのは
どうにもむずかしい
ことだから
何かを常にねがう自分がいて
それさえも映した川は
大きな海まで運んでいくのか
それまでの時間
刹那ではてしなく
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