ひとつの砲丸 /服部 剛
 
私は私の砲丸を 
(その重みを片手に乗せて) 
投げる事が、できるだろうか? 

今日という日を、生きるのか 
屍のように彷徨(さまよ)うのか 
きっと二つに一つの事で 

いつも密かに、問うている 
誰かが足元に置いた 
たったひとつの、砲丸は。 


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