灰色/
ミツバチ
灰色の目をしていた
水の切れかかった
向日葵のように
いつもうなだれていて
青空ももう写らない
死を模して
日常を葬って
あたしには
そんなに大きな棺は
要らないの
一輪の小さな野花を
手向けて
あたしの憂鬱が
息づかないように
老いに対する
不可抗力
いつも誰かが
傍に居てくれるという
錯覚
目眩で足元が見えず
また
誰かを見失う
あたしの時間に
花束を燃やして
さようなら
綿毛のように
優しい風に乗って
何処までも
飛んでいきたい
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