麺の男/番田 
 
外を歩いていれば
何かきっとあるもんだと歩き続けた
魚やマスでもいるかもしれないと

回回 回回 回回 回回

ラーメンを食べ続けた

そこに立ちつくしたように
光も知らない
誰もいない道の上で
考え続けていると
存在するだけ

グビグビと水を飲んだ
何かげんこつラーメンということだが

回回 回回 回回 回回

どこがゲンコツなのかさっぱりわからない
ずるずると麺をすすって
木々が生えそろう通りを歩いた
そして赤いポストが揺れていて
知らないけれど
俺はいる
柱が立っていた
僕は見つめているだけならできるから
光の見える丘を通って

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