忘れていたあの場所/こめ
家の押し入れにしまってあった誇り被ったギターを
みつけだしてそこから僕の人生は決まった
一人もくもくとそのあまり音がよくない安物ギターを
朝から晩まで引き続けていた
将来はビックになるぞと決めて
駅の広場で毎日毎日ギターを弾き続けていた
罵声をあびさせたりしたけれど
それでも聞いてくれる人がいて
優しく拍手してくれる人がいてくれる
足を停めて聞いてくれる人がいる
そんなアットホームな感じで毎日の
小さな演奏会が行われいた
ひょんなことで事務所に声をかけられ
とんとん拍子でプロになり
いつしかランキング上位の定番にな
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