やってくる/番田 
 
どこかにいってみないかと
問いかけることのない自分に
人がいる
問い続けない誰かでなく

いる けれど 消えた全体の
言葉の破片を散らしてみる
忘れられるまで 自分の
行く 体に

悩んだまま誰かの臓器も
なでられるように鉛筆けずりを
削りこんでいる嘘を
やってくる僕だった

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