ハの夏/唐草フウ
 

かたまって凍った重装備の人形
だらりだらり
とけて失っていく
あしあとは蒸発して
絶えない あくびと同化する

空のなかに白いハネ
をした雲
むねに刺せないくらい
おおきくて
ただながめる
かたちおわるまで、ただ


黄色い丘陵のうえから
じしんなさげに遠くを見る
垂れ耳のいぬは
所在なさげなのに
やさしさにみちているから
なんだか頭が下がる
ハのじ眉なのに

あいたかったけどあえなかった日々は
シャーベットがどんどん凍り固まるようで
またごあいさつからはじめよう
太陽よ、とかせ









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