送り火/山崎 風雅
今にも壊れそうな精神は
今だ使ってる98のパソコンのようですぐに不具合を起こす
助けてくれとも、言えず、かと言って自棄にもなれず
小さな声で くそったれと呟く
3年たったら、もう辞めました
言うのが見え見えの人達と交わすやり取り、面倒で
どうせ、文学論して、難しい言葉使うんでしょ、みたいな青いのは大嫌い
きみの病気はよくならないけれど
突然の電話
「大文字、送り火見よか」
覚えた男結びで、ゆかた来て、バイクにまたがり、ぶっ飛ばす
やんちゃな兄ちゃん、悪いけど、今日は急いどるんや、母ちゃんに相手してもらえ
じゃますんな
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