雑詠12句/アハウ
 
蟻が秋の日に急いでいる


木陰との透明な距離を測る


蝶は影を地に落とし明度を増す


漸近線 描くたび神に近づけり


風船を手放すたび青空は青く


色狐 寝間に押し入り人食らう


油なめ毛づくろい 狐 ペロペロポッポ


銀河の旅ガイア愛しく過ぎ行けば


秋らしい匂いの雲だ


四季ととも感性の祭典なれば詩文よ


崖っぷち火口を降りて無意識ニ入ル


光速で海わたる橋は通過点

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