月おくれ盆/
信天翁
ゴーストタウンとなったふるさとにも
待ちに待った入道雲をみるとき
描くそばからよごれていった
過ぎ去りしかげが脳細胞をかすめる
捕まえたあとから逃げていった
うつつのひかりが悔恨を撫でる
おゝ なんということか
おらはまもなく タナトスよ
そなたのそばでとわの眠りに就くだろう
でも決して焼却しないでほしい
いとおしんだ青いゆめの押し花だけは
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