優しい夜風/山崎 風雅
 
 とどまること知らぬ流れに流され

 去りし思いもとどまることなく去り流れ

 見失った背中を見つけることもなかろうとも

 
 ふと
 
 夏の終わりの夜の
 優しい夜風に 
 悲しい泉が湧き止まらない

  
 
 かろうじて いつも 耐えられるのは季節が移ろい続けるからだろう




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