/竜門勇気
そっと まるで君がかいものに
出かけるように当たり前に
さっきこぼれた味噌汁が
君によって片付けられるような気がしてた
それは随分先に通り過ぎてった事
今から数えてもどれくらい遠いことか分からない
名前は付けなかった
どんな名前もふさわしくなかった
今も名前のない
だれもそれが何か分からない
それに囲まれた
暮らしは続いてく
君がかつて
何度ぼくを裏切っただとか
逆にぼくは君にどんなことしただとか
そんなことを僕は考えてはいられない
続いていき、
繰り返しのように思えるような
その毎日すらが
嘘とほんと混ざった
ただの過去になって消え去っていく
そんなことを気にしてはいられない
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